トレンドマイクロは10月23日、世界規模でのセキュリティ動向を分析した報告書「セキュリティラウンドアップ」の2012年第3四半期版を公開した。レポートによると、Android端末の不正アプリが前四半期末から6倍以上に増加し、累計で17万5000種を超えている。Android端末の不正アプリについては、ゲームやアプリケーションを装い、高額料金が請求される番号にSMSを不正送信するものが引き続き主流となっているという。
第3四半期に最も検出数が多かった不正プログラムは世界的に流行した「ZACCESS」で、他の不正プログラムを作成 / ダウンロードする機能を持っているため、多重感染の事例も確認されている。また第3四半期には、Webサイトの閲覧時に脆弱性を利用して不正プログラムを送り込む攻撃ツール「Blackhole Exploit Kit」の新バージョンが発見されたほか、フィッシングに悪用されたWebサイトとして「Paypal」が1位になっている。
スパムメールに関する調査では、スパムの送信元になっている国としてサウジアラビアが全体の21%、インドが18%を占めており、他国に比べて目立っている。なお、スパムメールに使用された言語は英語が86%で、日本語は1%だったとのこと。
このほか、ソーシャルメディアを悪用して個人情報を詐取するアンケート詐欺も引き続き確認されており、ミニブログサービス「Tumblr」上で偽のアプリやサイトを介した詐欺の事例があったという。
同社のWebサイトでレポートの全文をダウンロードできる。