STMicroelectronicsと自動車メーカーAudiは、自動車の技術革新を推進するための、先進的半導体ソリューションを開発する戦略的協業を発表した。
同協業により2社は、2酸化炭素排出量の削減、セーフティとセキュリティ、インフォテインメントと快適性という自動車設計における3つの主要分野で半導体ソリューションを共同開発する予定としており、これにより積極的な技術革新の推進が行われるようになると同時に、製品の品質確保、供給保証、市場投入までの期間短縮を図ることが可能になるとする。
STでは今後、車載用半導体の急速な発展が求められるとしている。その背景には高度運転支援システムやナビゲーション・システムが高機能化するため、そこに搭載される画像処理プロセッサなどのSoCは、先端プロセス技術である28nmプロセスなどを活用することで、集積度を高める必要があるほか、最終的な目標として、自動車の完全電子化により、単純なオイル・ポンプから中心の電気モータまで、すべての機器を電子制御することを掲げている。
今後、両社は、こうした要求に付随する課題の大きさを認識し、Audiのアプリケーションに関する知見と、STの先進的な半導体設計技術・IP・製造能力を組み合わせることで、対応を図っていくとしている。