日立製作所(以下、日立)は、ITシステム構築、運用作業の自動化や、サーバ、ストレージ、ネットワークの一元管理を可能とすることで、クラウドコンピューティング(以下、クラウド)の迅速かつ容易な構築、運用を実現する日立統合プラットフォーム「Hitachi Unified Compute Platform (以下、UCP)」を製品化し、10月23日から販売を開始すると発表した。出荷時期は、12月25日を予定している。

日立統合プラットフォーム「Hitachi Unified Compute Platform」

本製品は、サーバ、ストレージ、ネットワークなどのハードウェアを統合し、事前検証や基本設定を済ませて提供することで、迅速なシステム導入を可能とする統合プラットフォーム。

新たに開発した統合プラットフォームオーケストレーション機能(IaaS:基盤統合管理ソフトウェア)により、仮想サーバの管理画面からサーバ、ストレージ、ネットワークを一元管理できるIaaS基盤モデル「Hitachi Unified Compute Platform Pro for VMware vSphere(以下、UCP Pro for VMware vSphere)」と、統合システム運用管理「JP1」などのミドルウェアを統合し、クラウドを含む多様なシステム構築、運用等の同社のノウハウをテンプレート化して提供することでITシステムの構築、運用作業を自動化できるPaaS基盤モデル「Hitachi Unified Compute Platform with OpenMiddleware(以下、UCP with OpenMiddleware)」を提供する。

「UCP Pro for VMware vSphere(IaaS基盤モデル)」は、サーバ、ストレージ、ネットワークの統合管理を可能とし、クラウドサービス事業者などが運用する大規模クラウド基盤に適したモデル。従来、各ハードウェアをそれぞれ異なる管理者が管理していたため、各管理者間の調整や連携に時間がかかっていたり、運用手順も複雑化していたが、本モデルでは、仮想サーバの管理者がVMware vCenterの管理画面から、すべてのハードウェアを一元的に管理できる。

これにより、仮想サーバの新規作成や構成変更などを仮想サーバの管理者が単独で実施でき、運用にかかるコストや時間を大幅に削減できる。サーバ(8、16ブレード構成)、ストレージ、ネットワーク、IaaS基盤統合管理ソフトウェア、仮想化環境管理ソフトウェアで構成、個別見積で提供される。

IaaS基盤モデル「Hitachi Unified Compute Platform Pro for VMware vSphere」

「UCP with OpenMiddleware(PaaS基盤モデル)」は、「JP1」やクラウドサービスプラットフォーム「Cosminexus」などのミドルウェアを統合することで、ITシステム構築、運用作業の自動化を実現する、企業などのプライベートクラウド基盤に適したモデル。

具体的には、運用手順書に従い運用管理者が手作業で行っていた仮想サーバの割り当てなどの運用作業を自動化し、アプリケーションに応じて必要となるシステム要件やノウハウをパターン化したテンプレートを用意することで、開発、検証環境の更新やシステム負荷の変動に伴うPaaS基盤の再構築作業を大幅に軽減する。

サーバ(2、4、8、16ブレード構成)、ストレージ、ネットワーク、仮想化環境管理ソフトウェア、システム管理ソフトウェア、PaaS基盤ミドルウェアで構成され、価格は3,371万6,235円から。