シマンテックはこのほど、「シマンテックインテリジェンス月次レポート」の9月号を公開した。同レポートでは8月~9月のデータをもとに、スパムメールなどのサイバーセキュリティの傾向が分析されている。
レポートによると、世界全体のメールトラフィックに占めるスパムの割合は75.0%で、前月から2.7%増加した。国別に見ると、スパムレートが最も高いのはサウジアラビアで84.9%。以下スリランカ81.7%、スウェーデン79.7%、チリ79.2%、カタール79.1%などと続く。業種別では教育業界のスパムレートが77.9%で最も高い。
フィッシングメールの割合は前月から0.088%増加し、0.41%(245.4通に1通)となっている。フィッシングレートが最も高いのは英国(103.8通に1通)で、以下、南アフリカ(145.2通に1通)、オランダ(168.3通)、オーストラリア(211.4通に1通)、デンマーク(233.1通に1通)などと続く。業種別では公共機関のフィッシングレートがトップで、68.5通に1通の割合となっている。
なお、フィッシングサイトの所在地は全体の51.6%が米国で、その他の国々と比べて圧倒的に高い。また、フィッシング攻撃のなりすましに利用された企業の業種内訳をみると、情報サービス、Eコマース、銀行の3業種の割合が特に多くなっている。
メール感染型ウイルスがメールトラフィック全体に占める割合は0.47%(211.0通に1通)で、前月から0.04%増加した。このうち、悪質なWebサイトへのリンクが張られたメール感染型マルウェアの割合は2.2%で、前月より2.6%増加している。
国別にみると、ウイルスメールの割合が最も高い国は英国(103.0通に1通)で、以下、オランダ(121.2通に1通)、オーストリア(149.9通に1通)、イタリア(268.2通に1通)、スペイン(286.4通に1通)と続く。
レポートは同社のWebサイトから無料でダウンロードできる。