STMicroelectronicsは、車載用ライトや街灯、非常灯など、LED照明の信頼性を向上させ、長寿命化を可能にするパイパス保護IC「LBP01」を発表した。
同製品は、複数チャネルで構成され、各チャネルがいくつかのLEDを搭載している照明に使用される。通常、LEDのうち1個が故障すると、チャネル全体が光らなくなるとともに総光出力が減少し、早期に取り替えざるを得なくなる。これに対し、「LBP01」を利用すると、故障したLEDをバイパスすることにより、最大照度に近い光量で光らせ続けることができる。このため、性能と安全性が向上し、自治体などは、一機700ドルとも言われる街灯の総交換コストを節約することができるという。
また、一般的な競合製品は1個のLEDのみをバイパスするのに対し、「LBP01」は2個のLEDごとに1つのバイパスを使用できるため、部品コストが低減できる。さらに、サージ保護機能を内蔵しているため、LEDの故障を防ぐことが可能となる。
この他のスペックは、リーク電流が100nA、使用可能な最大LEDチャネル電流が1A。内蔵サージ保護機能規格はIEC 61000-4-2(8kV & 15kV)、IEC 61000-4-5(1kV、24A)に対応する。DC/PWM駆動波形の互換性を有する。同製品は単方向タイプの「LBP01-0803SC5」と双方向タイプの「LBP01-0810B」がある。
なお、パッケージは3.95mm×5.6mmのSMB、3mm×3.05mmのSOT23-5がラインアップされている。価格は1000個購入時で、SMBパッケージが約0.21ドル、SOT23-5パッケージが約0.19ドル。すでに量産を開始している。