SCSKは10月16日、クラウド基盤の構築に必要なハードウエア、仮想化ソフトウエア、クラウド管理ソフトウエアなどをセットにしたオールインワンハイブリッド対応型プライベートクラウドアプライアンス「Cloud System ENABLER(クラウド システム イネイブラー)」の提供を開始すると発表した。
「Cloud System ENABLER」の利用用途としては、「プライベートクラウド:企業システムへクラウドコンピューティング」、「パブリッククラウド:サービス事業者がパブリッククラウドを運用」、「ハイブリッドクラウド:SCSKのクラウドサービス「USiZE」との連携やオンプレミスシステム、「Amazon Web Services」とのシームレスな連携、相互運用可能」の3つを想定。
最小のシステムでスタートできるため初期投資を抑えられることに加え、処理負荷が高くなった場合にはハイブリッドクラウド機能により同社クラウドサービスや他社クラウドサービスを利用することができる。そのため、無駄の無いIT基盤を構築でき、初期構築工数も削減できる。同社によると、構築コストが70%程度低減でき、通常半年以上の期間を要するクラウド基盤環境構築を、最短1カ月で実現できるという。
機能面での特長は「ロードバランシング、コンピューティング、ネットワーク、ストレージを自動提供」、「クラウドサービスの利用を簡素化」、「新しいクラウド運用環境を提供」、「ハイブリッドクラウド対応」。
事前に設定した仮想マシンのイメージライブラリから容易に仮想マシンを利用できるため、クラウドサービスの提供を簡素化し、仮想マシンの一覧や利用されているリソースなど、クラウド環境の利用状況をリアルタイムで可視化しレポートすることができ、さらに、あらかじめハイブリッドクラウドで使用することを想定し、「Apache CloudStack」の商用版である「Citrix CloudPlatform」を活用したオープンなアーキテクチャでデザインされ、RightScaleのクラウド管理サービスや同社製品の「PrimeCloud Controller」などのハイブリッドクラウド管理システムとの連携が実証済みとなっている。
製品モデルは「スターターモデル(20VM)」、「エンタープライズモデル(48VMから)」、「サービスプロバイダーモデル(448VMから)」を提供し、今後、分散ストレージ機能を追加したモデルや、エンタープライズアプリケーション・モバイルアプリケーション開発実行環境を準備したモデルなど、順次リリースしていく予定となっている。販売価格は495万円から。