大和ハウス工業は10月16日、2012年10月17日より、住宅メーカーや工務店、リフォーム会社、建設会社、不動産会社向けに狭小空間点検ロボット「moogle(モーグル)」の販売を開始すると発表した。
同ロボットは、住宅の床下点検・診断作業をはじめ、住宅リフォーム前の現場調査や簡易耐震調査でも活用でき、橋梁など高所の狭い通路や配管など入りにくい空間、共同溝などの点検など、狭くて暗くて動きにくい空間を隅々まで点検することを目的としたロボット。
すでに同社グループのダイワハウス・リニューでは、試験的に同ロボットを関東・中部・近畿地区の各営業所に合計50台配備しており、戸建住宅の点検・診断作業にて使用しているほか、リフォームを検討している顧客の現場調査や簡易耐震調査などで利用しており、それらの実績を受けて、今回、狭く・暗く・入りにくい床下の定期点検作業を行う住宅メーカーやリフォーム会社、建設会社、不動産会社などプロユース向けとして販売およびリース販売を決定したという。
本体寸法は約50cm×約30cm×約22cmで、本体重量は約11.5kg、搭載バッテリーはニッケル水素電池で、連続使用時間は60分以上(走行条件による)としている。デザインは、ロボット「ROPID」「FT」「エボルタ」などの開発者でロボットクリエーターの高橋智隆氏に依頼し、モグラ(mole)のような流線型のフォルムが採用されており、そのデザインと床下にもぐるというところから、moogleと命名された。
高さ15cmの段差を乗り越えることができ、LED照明や点検用のCCDカメラ、走行用の広角カメラ、無線LANアクセスポイントを搭載。パソコンモニターを見ながらコントローラーで遠隔操作でき、普段見ることができない場所を隅々まで見渡すことができるため、建物のオーナーやリフォームを検討している人、中古住宅の購入を検討している人などがコンクリート基礎のひび割れ幅などをリアルタイムで確認することが可能になる。
なお、販売価格は5年保証が付く場合で241万5000円、1年保証の場合で210万円、リース価格は5年リースで月間4~5万円としており、同社では年間100台の販売を目指すとしている。