シュナイダーエレクトリックは10月15日、Team Rhône-Alpes(フランス)が設計および建築したCanopeaプロジェクトがソーラーデカスロンヨーロッパ2012で第1位に、MED in Italyプロジェクトが第3位に選出されたと発表した。いずれも現地の国のシュナイダーエレクトリックが支援したプロジェクト。

ソーラーデカスロンとは、20校の大学が、建築、エンジニアリング、構造、エネルギー効率、電力バランス、快適性、住宅の機能、通信と社会性、産業化と市場性、革新性、持続可能性という10個の観点からそのアイディアを競う国際的な大学間競技。目的は、標準的なソーラーの力を使って、消費エネルギーゼロの建物を建設し、持続可能な生活の開発をすることある。学生によって建てられたそれぞれの家は「ビレッジ・ソーラー」と呼ばれる場所へ集められ、審査員によって審査される。

ソーラーデカスロンヨーロッパ2012は、その結果、上位3位が次のように決定された。

順位 プロジェクト名(国) ポイント
第1位 Canopea、Team Rhône-Alpes(フランス) 908.72 ポイント
第2位 Andalucia team(スペイン) 897.39 ポイント
第3位 MED in Italy(イタリア) 863.49 ポイント

Canopeaプロジェクトは「ナノタワー」と呼ばれる小規模な建物の集合体で、フランスの高い山に囲まれた回廊地帯に密集した住宅の問題を解決することを目的に設計された。都市のエコシステムとの統合も考慮され、シュナイダーエレクトリックはこのプロジェクトに対し、電気、自動化、エネルギーを管理するすべてのシステムとソリューションに加え、エンジニアリングのコンサルティングも提供。また、エネルギー専門の2人のインターンがフルタイムでこのチームのプロジェクトをサポートした。

Canopea、Team Rhône-Alpes(フランス)プロジェクト

MED in Italy(イタリア)プロジェクト

MED in Italyプロジェクトは伝統的な地中海の建築と高度な技術によるエネルギー管理システムを融合しており、この地域を担当するシュナイダーエレクトリックのチームはこのプロジェクトのために配電システムを設計し、製品とソリューションを寄贈した。

また、同社は、このコンペのプロジェクトの半数に参加し、さらに同社が提供したスマートマイクログリッドは、審査会場であるVilla Solar 内に建てられた住宅とイベントサービスを結びつけた。このマイクログリッドは、出展された住宅の2,676kWhの優れた電力バランスを維持し、森林4,000平方メートルに相当する二酸化炭素を削減したという。

シュナイダーエレクトリック提供の「スマートマイクログリッド」