NXP Semiconductorsは、6MHzの高周波数で7mVの低出力電圧リップル性能を実現し、最大95%の高電力効率を可能にするDC/DCスイッチングレギュレータ「DC6M」ファミリを発表した。
「DC6M4/DC6M5/DC6M6」を含む同ファミリは、通常時の出力電圧リップルを7mVに抑え、スイッチング動作によって起こされる出力電圧信号に対するノイズを最少化することで、信号を安定させ電力効率の向上が図られている。また、同ファミリのバックコンバータは、デバイスのシャットダウン機能をサポートし、静止電流を0.2μAまで低下させることができる。さらに、6MHzの高スイッチング周波数によりフラットな0805パッケージ(薄さ0.8mm)で470nHまで小型化したSMDインダクタを使用できるため、省スペース設計が可能となる。例えば、一般的にステップダウンコンバータと周辺部品とで占められるスマートフォンのアプリケーション領域は、3MHz動作のコンバータの代わりに6MHz DC/DCコンバータを使用することにより40%縮小できるようになるという。
この他、425/500/650mA出力電流の供給が可能。最高95%の高効率を実現し40~650mAまでの電力負荷に最適化している。入力電圧範囲は2.3~5.5V、出力電圧範囲は1.2~2.85Vで、バッテリー駆動型ポータブルデバイスの仕様に対応する。800mWの高許容電力などを持つほか、追加オプションとして、出力電圧切り替え、強制PWMモード(PFM/PWM自動切り替えの代わり)、SMIA標準(XSHUTDOWN/powergood)オプションなども用意している。
なお、1.36mm×0.96mm×0.47mmサイズの小型WLCSP6パッケージを採用し、価格は1000個発注時で0.65ドル。すでに認定用サンプルを出荷している。