ゼットエムピー(ZMP)は10月10日、公道での実車走行データ収集の代行サービスを開始すると発表した。

同社は市販ハイブリッド車や、小型一人乗り電気自動車(EV)をベース車両とした研究開発用プラットフォーム「RoboCar」シリーズを自動車および部品メーカーや大学などの研究機関に販売しているが、今回の発表は、これらの要素技術を生かして、実車走行データ収集サービスを開始するというもの。

従来の社内テストや人の感覚による評価から、車載OBDII(On-Board Diagnostics:自己診断システム)コネクタから取得するCAN(Control Area Network)情報と、必要に応じて補完する外付け計測センサ情報、運転者の生体情報といったデータと、一般ドライバーによる客観的な評価ができるという。

さらに、これらのデータをクラウドシステムに蓄積することによって、迅速な実験結果の把握と経費低減を実現することができるとしている。

同サービスでは、実験計画の策定から始まり、実験仕様の定義、車載CAN解析、車両の手配、ドライバーの手配と研修、走行実験、データ管理および報告、といった作業をユーザーに代わり実施するため、ユーザーは手間のかかる実験を省くことができ、製品開発に注力することが可能となる。

なお計測項目例は以下の通り。

  • 車両情報
  • 車速
  • ステアリング操舵角
  • ブレーキストローク
  • エンジン/モータ回転数
  • バッテリ/燃料残量

価格は、車両5台で10回の走行実験を行う場合470万円から。すでに受注を開始している。

「RoboCar HV」