The Mozilla Foundation

9日深夜にFirefox 16が公開される予定となっているが、それに合わせMozilla Japanのデベロッパブログにおいて、Firefox 16におけるサイト互換性の修正についてのまとめが紹介されている。Mozillaでは可能な限り互換性を維持するよう開発しているが、最新のWeb仕様の準拠や他のブラウザとの相互運用性も重視しなければならず、後方互換性に関わる修正がいくつか追加されているとしている。

例えば、CSS周りでは多くのCSSプロパティから接頭辞が外された他、トランジションとアニメーションの継続時間に指定した負の値が無視されるようになった。また、ボーダーによってテーブルセルの高さが変わる問題が修正されており、メディアクエリの解像度がCSSピクセル単位で扱えるようになっている。

DOM周りではIndexedDBやバッテリ、バイブレーターの各APIから接頭辞が外れ、Javaオブジェクトが廃止されている。また、SVG及びXPathの例外の種類がDOMExceptionに統一され、SmsRequestがDOMRequestに置き換えられている。その他にもselect.sizeの負の値を指定した場合の挙動の変更やCSSNameSpaceRule.typeが正しい値を返すようになっており、mozApps.installPackagesの無効化も行われている。

上記以外にもMD5アルゴリズムで署名された証明書の無効化やユーザエージェント文字列にセキュリティパッチレベルのバージョン表記、全角空白の前で行の折り返し、WebSocketsの接続切断処理を最新仕様に更新、execCommand()がコマンド無効の場合にfalsを返す処理の追加、メディアを巻き戻した時のplayedプロパティの値の修正なども実施されている。