オムロンとSTMicroelectronicsは10月5日、次世代スマートガスメータ向けMEMSフローセンサを開発したことを発表した。

同フローセンサは、オムロンが有する先端の熱式MEMSフローセンサチップとSTが開発した専用の高性能アナログ・フロントエンドICを統合して開発されたもので、同ICは直線性、温度、熱伝導性とガス組成の適応性に優れた補正アルゴリズムを内蔵しているため、温度と圧力変動の影響を受けずに流量計測を行うことが可能。

また、ガス物性を利用したオムロンの補正理論を用いることで、地域や日々のガス組成比率の変動などによる影響を補正することが可能なため、出荷時や設置現場での調整が不要になるという特長も有している。

さらに、流体解析技術を用いたオムロン独自のサイクロン方式によるダスト分離構造「DSS(Dust Segregation System)」によって、ガス配管内部のダストを分離してセンサチップへの影響を軽減することで高信頼性を実現したという。

なおオムロンでは、サンプル出荷を2012年11月より開始し、2013年3月より本格販売を開始(欧州地域を除く)、2015年度には30億円の販売を目指すとしている。

センサの外観(左)と、STのアナログ・フロントエンドICを搭載した基板部(右)