OKIは10月2日、田中貴金属工業からのプリント配線板事業譲渡を完了したと発表した。

具体的には、田中貴金属がプリント配線板事業を分社し設立したOKI田中サーキットの株式80%相当の譲渡を受ける形で、グループの新拠点として事業を開始したというもの。

OKIは、2010年度策定の中期経営計画の中で、高度な生産技術と品質保証力を活かしたハイエンド型EMS(生産受託)事業を成長分野の1つとして位置付けている。OKIのプリント配線板事業は1965年に開始し、80層基板製造を実現するなど、大型・高多層基板で高い評価を受けている。

今後、新会社を加えることでプリント配線板の生産能力は従来比で50%増強することとなるが、同社では生産改革を進めることで生産量の倍増を図り、ハイエンド製品向けプリント配線板事業の国内シェアを拡大するとともに、プリント配線板から最終製品組立までの一貫受託生産も拡大し、EMS事業売上で2015年度に500億円を目指すとしている。

新会社の概要

  • 名称:OKI田中サーキット株式会社
  • 所在地:山形県鶴岡市宝田1丁目15-68
  • 社長:野末正仁
  • 事業内容:高密度多層プリント基板の開発、設計、製造、販売
  • 事業譲受後の資本金:3億5000万円
  • 設立年月日:2012年10月1日
  • 従業員数:310名
  • 建屋と土地面積:延床面積は1万9700m2、敷地面積:2万m2

OKI田中サーキットの工場外観