米オラクルは10月2日(米国時間)「Oracle Cloud」の下で提供するクラウドサービスに新たに7種類のサービスを加えたことを発表した。クラウドでは専業ベンダーやAmazonなどに後れをとるOracleだが、実装件数は1万を超えており、ユーザーは2500万人以上いることも明らかにされた。
同社は2011年より「Oracle Cloud」としてクラウド戦略を敷いており、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)とプラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS)を提供している。今回、これにインフラのIaaSを加えることでサービスを強化した。
これまでクラウドサービスは、ERPや人材管理などのアプリを含む「Oracle Cloud Application Services」、ソーシャルマーケティングなどを含む「Oracle Cloud Social Services」、データベースやJavaなどの「Oracle Cloud Platform Services」の3種類で構成されていたが、今回これに合計7種類のクラウドサービスが加わる。
Application Servicesでは、Hyperionの財務プランニングや予算管理機能をクラウドで提供する「Oracle Planning and Budgeting Cloud Service」、財務レポート「Oracle Financial Reporting Cloud Service」、収集したデータを分析する「Oracle Data and Insight Cloud Service」の3種類が、Social Servicesではソーシャルサービス展開を支援する「Oracle Social Sites Cloud Service」が、Platformでは開発者向け「Oracle Developer Cloud Service」、クラウドストレージ「Oracle Storage Cloud Service」、アプリ間の通信を支援する「Oracle Messaging Cloud Service」の3種類が加わった。すべて月単位、または長期契約のサブスクリプション形式で提供する。
今回の内容は、米サンフランシスコで開催中の年次カンファレンス「Oracle Open World 2012」で発表されたもの。Oracleはこのイベント期間中、最新のデータベース「Oracle Database 12c」、データウェアハウスとOLTP向けデータベースマシン「Exadata X3」なども発表している。