テクトロニクス社は10月2日、ミクスドドメインオシロスコープ「MDO4000」シリーズにエントリモデル「MDO4014-3型/MDO4034-3型」の2機種を追加したと発表した。
衣料タグ、商品棚の価格表示用ディスプレイ、家電製品の短距離無線制御など、日常のアプリケーションに安価なRF技術の組み込みが普及している。いずれも高性能を要求されるアプリケーションではないものの、RFの機能が組み込まれることで、デバッグは無線技術が搭載される以前と比べ難しくなっている。このような技術トレンドに対応することを目的として同社は今回、「MDO4000」シリーズに低価格なエントリモデル「MDO4014-3型/MDO4034-3型」を追加した。これにより、時間相関のとれたアナログ、デジタル、RF信号取込みによるシステム観測機能を幅広いユーザーに提供し、デバッグ時間を日あるいは週単位で短縮することが可能になると同社では説明する。
2機種は、4つのアナログチャネル、16のデジタルチャネル、1つのRFチャネルを装備。価格は138万円から。アナログ周波数帯域はそれぞれ100MHz、350MHzで、RF機能を備えた多くの組み込み設計に十分な周波数帯域となっている。RF周波数レンジは、ともに50kHz~3GHz。
また今回、すべての「MDO4000」シリーズに対応するプリアンプTPA-N-PRE型も発表した。このプリアンプはRFチャネルのノイズフロアを下げるため、ダイナミックレンジを犠牲にすることなく、低レベルの信号を観測することができるという。