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Linus Torvalds氏は9月30日(米国時間)、Linuxカーネルの最新版となる「Linux 3.6」を公開した。Linux 3.6ではBtrfsや電源管理、TCP周りなどに改良が加えられている。
Linux 3.6の主なハイライトは次のとおり。
- Btrfsのsubvolumeにサイズ制限機能を追加、サイズ制限ではグループにも設定でき、制限はグループ内のすべてのsubvolumeに適用される。また、スナップショット差分のバックアップ用に送受信機能をサポート。
- メモリ及びディスクへのサスペンドを改善。ウルトラブックなどの携帯機器でサスペンド時にバッテリーが切れた時でも復旧できるよう自動でメモリからディスクにサスペンド(ハイバネード)する機能を追加。
- クライアント側にTCP接続を高速化する"Fast Open"機能を追加。ポピュラーなWebサイトのページ読み込み時間を4%~41%ほど高速化。
- Buffer Bloat問題の対処にTCP small queues機構を設計。
- NFS経由のスワッピングを安定化。
その他にもメモリ管理の改善によるCPUの消費量低下やコア部分に対して様々な改良が実施されており、ドライバやアーキテクチャ固有の変更も加えられている。Linux 3.6に導入された各機能の詳細についてはリリースノートが参考になる。