Maxim Integratedは、車載カメラシステムのコストを引き下げることが可能な2種類の高速シリアル化/デシリアル化(SerDes)チップセット「MAX9273/MAX9272(22ビット)」と「MAX9271/MAX9272(16ビット)」を発表した。
2つのチップセットは標準的な同軸ケーブルで動作し、イーサネット環境で必要となるカメラ給電用の余分な配線が不要で、これにより従来の標準的なツイストペア(STP)ソリューションに比べてケーブルとの接続コストを50%削減することが可能だと同社では説明している。
データの転送レートは1.5Gbpsで、同軸ケーブルを使用するためデータの圧縮が不要であり、画像を即座に処理することができる。また、イーサネットベースのソリューションで必要となるデータ圧縮のための外付け部品を不要とすることができるようになるほか、電源電流も75mAに抑えることができるため、カメラの熱感度の問題を防止することも可能だという。
さらに同チップセットで使用する同軸ケーブルはイーサネットケーブルよりも丈夫であるほか、遮蔽性能にも優れ、放射や干渉を抑えることができることから、イーサネットケーブルを使用したソリューション比で、よりクリーンで鮮明なカメラ画像が得ることができるようになるという。
なお、MAX9271は32ピンTQFN(5mm×5mm)、MAX9272は48ピンTQFN(7mm×7mm)、MAX9273は40ピンTQFN(6mm×6mm)で提供され、価格はMAX9271が3.74ドル、MAX9272が3.96ドル、MAX9273が3.81ドル(いずれも1,000個以上)となっている。