マイナビニュースではこのほど、企業のIT環境におけるBYODの急速な広まりを踏まえ、20代社会人のスマートフォン利用に関する意識調査を行った。その結果、9割以上の人が個人所有のスマートフォンを仕事で利用しているにもかかわらず、多くの企業においてスマートフォン利用に関するルールが整備されていないという事実が浮き彫りとなった。
今回のアンケートの対象となっているのは20代のビジネスパーソンで、男女比率は男性が143名(34%)、女性が277名(66%)、業種の割合の上位は「情報・IT」(9.5%)、「金融・証券」(9.5%)、「医療・福祉」(7.4%)となっている。
所有端末はiPhoneよりAndroidの方が多い
「所有しているスマートフォンの種類は?」という項目では、Androidが232名(55.2%)、iPhoneが185名(44%)となり、Android OSを搭載したスマートフォンの所有者の方が多かった。
約4割が「仕事でスマホを使用」
回答者のうち、「日常的に使っている」と「時々使っている」と回答した人を合わせた割合は42%。「使っていない」と回答した人(57.9%)の方が仕事で使っている人の割合を上回っているが、それでも4割以上の人が仕事でスマートフォンを利用している。
9割以上が「個人所有」のスマホで仕事
仕事でスマートフォンを使っている人のうち、「個人所有」とした人の割合は9割を超え、BYODの広がりを裏付ける形となっている。
最も大事なデータは「電話帳」
スマートフォンに保存されているデータのうち、半数以上のユーザーが「最も大事なもの」としたのは「電話帳」(53.1%)。次いでメール(22.9%)、画像や動画(17.4%)という結果となった。
約4割のユーザーが端末のロック機能「利用していない」
注目すべき結果の1つが、モバイルデバイスのセキュリティ対策の基本ともいえる端末のロック機能について、約4割ものユーザーが「利用していない」と回答したこと。確かに面倒なことではあるが、後述の「ルール」策定とあわせて、従業員のセキュリティ意識向上のための教育が求められる現状が浮き彫りとなっている。
仕事で最も使っている機能は「メール」
「最も大事なデータ」として「電話帳」と「メール」をあげたユーザーが多いことと関連し、仕事でスマートフォンを利用する際に最も使われている機能が「メール」(55.2%)であることがわかった。
2人に1人がFacebook利用、「LINE」利用者がTwitter、mixiに並ぶ
20代限定というアンケート対象者の属性を反映してか、SNS系サービスの利用率の高さが今回の調査結果の特徴となっている。中でもFacebookは半数(51.9%)が利用していることがわかった。また「LINE」はTwitterやmixiの利用者数に並ぶ結果となり、こちらも急速なサービスの広まりを裏付ける結果となっている。
セキュリティ対策ソフトは「導入していない」が6割
セキュリティ対策ソフトは、通信キャリアからも提供されている状況だが、スマートフォンに「導入していない」と回答したユーザーは約6割という状況だ。今回はその理由を尋ねていないが、PCと比べ、その必要性や効果に関するユーザーの理解が進んでいない様子がうかがえる。
6割以上の会社が「スマホ利用に関するルールない」
今回のアンケート回答者は、約4割が従業員規模1000人以上の比較大規模な企業に勤めていることがわかっている。それでも6割以上のユーザーが「会社にスマートフォン利用に関するルールがない」と回答しており、多くの企業がBYODに関して潜在的なリスクを抱えたままの状態である実情が垣間見える結果となった。
※アンケート
調査時期:2012年9月5日~9月14日
調査対象:マイナビ ニュース会員
調査数:男性143名/女性277名
調査方法:インターネットログイン式アンケート