Analog Devices(ADI)は9月21日、同社のプロセッサ「Blackfin」や「SHARC」向けの次世代ソフトウェア開発プラットフォーム「CrossCore Embedded Studio(CCES)」を発表した。

「CCES」は業界標準のオープンソースプラットフォームのEclipseで開発されたもので、プロプライエタリ(独占)型やオープンソース型のツールやテクノロジエコシステムの利用が可能であるため、製品の開発サイクルが短縮し、より迅速な製品の市場投入に寄与すると同社では説明している。

また、EthernetやUSB、アルゴリズムソフトウェアモジュール、OS、ファイルシステムなどを含むドライバやサービスに対するプラグインサポートを組み込んだ、C/C++言語およびアセンブリ言語による開発環境を提供しているほか、マルチコアに対する開発環境やデバッグ機能も備えている。

この他、μC/OS-III Real-Time KernelやμC/USB Device Stack、μC/FS File Systemといった、Micriumの組み込みソフトウェアコンポーネントもサポートしている。これにより、ロバストなオペレーション向けにMicriumの厳しいプロセスで開発されたドキュメントによって、厳格なコーディング規格に対応したリアルタイムOSなどを提供する。

「CCES」のライセンスはシングルユーザー向けが995ドルだが複数ライセンス向け、コーポレート向けライセンスもある。また、「SHARC」、「Blackfin」プロセッサ向けのVisualDSP++を同日から2年以内に購入、ライセンス登録したユーザーを対象に優待販売プログラムを実施する。具体的にはVisualDSP++を1年以内に購入、ライセンス登録したユーザーには無償で「CCES」を提供するという、1年以上、2年未満に購入、ライセンス登録したユーザーには「CCES」を約50%オフで販売する。