新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が日本企業、米ニューメキシコ州政府などと協力し、同州ロスアラモス郡で進めているスマートグリッド実証プロジェクトの実証サイトが完成、現地時間17日(日本時間18日)実証運転が始まった。

実証プロジェクトは、2009年の日米首脳会談での合意を受けてスタートした。天候に発電出力が左右される再生エネルギーの利用を促進するため、情報通信技術を用いて電力の需要と供給をうまく調節できる次世代電力網の実証を狙っている。

ロスアラモス郡では、1,000キロワット規模の太陽光発電設備と3つの配電線との接続切り替えや、エネルギー管理機能を備えたスマートハウス、1,800キロワットの蓄電池などとの組み合わせにより、既存の電力供給とうまく協調できる最適な制御システムの実証を目指す。

この日米共同実証プログラムは、2009年11月の日米首脳会談で実施が決まった。ロスアラモス郡での実証事業と併せて、近くの商業都市アルバカーキ市では、蓄電池、ガスエンジンコージェネ、燃料電池、蓄熱槽、太陽光発電などにより電力系統から切り離されても自立運転可能なシステムの実証運転が5月から始まっている。

日米共同プロジェクトには、東芝、京セラを幹事社とする11の日本企業と、米側からニューメキシコ州政府、ロスアラモス国立研究所、サンディア国立研究所が参加している。

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