東芝とシンガポール国立南洋理工大学は、熱帯地方におけるデータセンター向け外気空調システムの実証研究設備をシンガポールで運転開始したと発表した。本設備は、同大学構内の駐車場スペースに設置して運用する。
本実証研究はシンガポール情報通信開発庁(IDA:Infocomm Development Authority of Singapore)が行う補助金プロジェクト「グリーンデータセンター・イノベーションチャレンジ」の一環として行う。
設備は、東芝とシンガポールの現地法人「東芝アジア・パシフィック社」が共同で提供するもので、サーバ機器(総消費電力:90kW相当)を収容するサーバモジュールの上にサーバ機器を冷却するための空調モジュールを載せた二階建て構造となっている。狭い設置スペースでの利用に合わせ、省スペース化を図っている。また、設備をファサード(デザインを施した外壁構造)で覆うことにより、周辺環境への調和と、データセンターの秘匿性を向上させている。
今後は、2013年3月まで実証研究を行い、2013年4月以降にシンガポール情報通信開発庁に対して研究成果の報告を行う。