Texas Instruments(TI)は、有線データ通信、試験/計測機器などのアプリケーション向けに、クロックジッタクリーナ/マルチプライヤ「LMK04906」を発表した。

同製品は、ホールドオーバー機能を備えた3本の入力、LVDS/LVPECL/LVCMOSで7本のプログラマブル出力を有することで高い柔軟性により、複数のオシレータとクロックバッファなどの外付けコンポーネントを不要にすることが可能なほか、ホールドオーバー、入力スイッチング、アナログ/デジタル遅延、奇数偶数分周回路などの機能により、BOMコストと基板実装面積の低減を可能としている。

RMSジッタ特性は12kHz~20MHz時に100fs、ノイズフロア特性は周波数出力が156.25MHz時に-160dBc/Hzを実現しており、10GbE/FC/FCoEo/SAS/SATAなど各種高速データ通信システムの信号の整合性を向上させることが可能だ。

また、ワイヤレス基地局、ピコ/フェムト・セル、ラインカード、医療用機器向けに、同様の高い集積度と柔軟性を提供するクロックシンセサイザ/ジッタクリーナ「CDCM6208」も発表している。8本の低ジッタクロック出力、ピンコントロールモード、柔軟なクロック出力電圧、フラクショナル分周回路などを有している。

なお、パッケージは「LMK04906」が9mm角の64ピンQFN、「CDCM6208」が7mm角の48ピンQFN。価格は1000個受注時で「LMK04906」が6.49ドル、「CDCM6208」が100個受注時で6.50ドル。クロック設計支援ツールでは、部品の選択、ループフィルタの設計、各種のタイミングデバイスソリューションのシミュレーションなどの機能により、設計をサポートしている。現在、評価モジュール(EVM)「LMK04906」とIBISモデルを供給中で、「CDDM6208」向けには、2種類のEVM「CDCM6208」のほか、EVMコントロールGUI、IBISモデルが供給されている。

クロックジッタクリーナ/マルチプライヤ「LMK04906」