日本能率協会グループ10法人は、これからの企業経営を担う新任役員を対象に調査を実施。その一環として「20代の若手社員に薦める1冊」というアンケートを行った。

調査対象は2012年1月~6月までに選任された上場企業の新任取締役1,445人、有効回答数は269件(郵送法による)、回答者の平均年齢は54.17歳となっている。

昨年の同内容のアンケートでも1位となった、司馬遼太郎「坂の上の雲」がトップ。2位がピーター・F・ドラッカーの「マネジメント/マネジメント(エッセンシャル版)」だが、同著をもとにした小説で、国内ベストセラーとなった「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(通称もしドラ)」も4位にランクインしている。自由回答であるため、得票数の約半数である118票が「その他得票数1票の書籍」となっており、個々人が考える推薦図書が多岐にわたっていることが伺える。

「坂の上の雲」を推した回答者からは、「若手社員が自ら理想と夢を持ちながら、その一翼を担う気持ちで事業に取り組む気概を持ち続けて欲しいから」、「世界と伍していく気概が必要」、「高い志と謙虚な姿勢の必要性をわかってもらいたい」などといった推薦理由が寄せられた。

新任取締役が選んだ若手社員に推薦する書籍ランキング

順位 書籍名 著者名
1位 坂の上の雲 司馬遼太郎
2位 マネジメント/マネジメント(エッセンシャル版) ピーター・F・ドラッカー
3位 人を動かす デール・カーネギー
4位 もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海
4位 道は開ける デール・カーネギー
6位 ストーリーとしての競争戦略 楠木建
6位 道をひらく 松下幸之助
8位 V字回復の経営 三枝匡
8位 ローマ人の物語 塩野七生
8位 失敗の本質 戸部良一ほか
8位 武士道 新渡戸稲造
8位 龍馬がゆく 司馬遼太郎
8位 ザ・ゴール エリヤフ・ゴールドラット