Broadcomは、クラウドネットワーキング環境やメガデータセンターで要求される帯域幅、拡張性、効率性を最適に提供できるようにした10/40GbEイーサネット・スイッチング・ソリューション「StrataXGS TridentIIシリーズ」を発表した。
同シリーズは、従来の半導体やシステムでは不可能であった性能上の障壁を超えることを目的として設計された複数のスマートスイッチ技術を搭載している。これにより、サーバ間やサーバとストレージ間の通信パフォーマンスの向上が可能になると同社では説明する。例えば、「Smart-NV」では従来品比で最大4倍のスケールを提供し、仮想および物理のSDN(Software Defined Networking)仮想化を有線レベルの速度で実現可能。NVGRやVXLANなどのL2oL3(Layer2 over Layer3)ネットワークの仮想化技術を利用して、クラウドスケールネットワークインフラの仮想化を実現することが可能だ。
また、「Smart-Buffer」はトラフィック負荷ベースのインテリジェンスかつ動的な割り当てスキームにより、従来品比最大で5倍のパケットバッファ使用率とバースト吸収性能を実現することが可能。さらに「Smart-Table」は、ネットワークトポロジベースのプロファイリングにより、最高のレイヤ2およびレイヤ3転送スケールを実現することで、最大限に柔軟な配線を実現することが可能になるという。このほか、「Smart-Hash」では、多く多様なトラフィックパターンを持つファクトリーネットワークにおける分極と負荷の不均衡を解消することを目的に、SDNに求められるネットワークトラフィックの可視化と診断機能が提供される。
100以上の10GbEポートに対応可能で、最大32個の40GbEポートをサポート可能なほか、等コストマルチパスベースのファットツリーネットワークキングスケールを1チップでサポートしたり、高いFCoEネットワークスケールによる転送エントリの最大4倍拡大などを実現している。また、SFP+/QSFPモジュールとKRバックプレーンへの直接接続を可能としたことで、高ポート密度を実現することが可能となった。
なお、同シリーズはすでにサンプル出荷を開始しているという。
また同社は、VXLAN実装のためのサーバネットワーク仮想化(NV)加速技術「NetXtreme II」も発表している。同技術を活用することで、サーバパフォーマンスを55%以上改善することが可能になると同社では説明している。
具体的には、データとストレージのネットワークを共通の10GbEファブリックにまとめることで仮想化を改善。このNetXtreme Ethernetアダプタは、競合製品の統合ネットワーク・アダプタ(CNA)の最速値と比較して37%高速なラインレートスループットを実現可能なほか、iSCSIおよびFCoEオフロード・ストレージ・プロトコルを完全サポートしており、最大で1秒間に150万回の入出力操作(IOPS)、もしくは250万FCoE IOPSに対応するという。
なお、NetXtreme IIはすでにサンプル出荷を開始しており、複数のOEMサーバベンダにも搭載済みだという。