STMicroelectronicsは、23mm角と小型のセットトップボックス(STB)向けSoC「STiH205」を発表した。IPネットワーク対応STBや放送用STBなど、フットプリントと部品点数を最小限に抑える必要があるアプリケーションに最適だと同社では説明している。

同製品は、同社の「STiH207」ファミリおよび「STi7105」ファミリとコード互換性があるため、顧客は既存ソフトウェアを活用することで短期間かつ容易に移植が可能で、最小限の開発コストで製品プラットフォームの拡張またはアップグレードが可能となる。また、小型・低コストが重要になるHDMI(High Definition Multimedia Interface)ドングルなどのアプリケーションもターゲットにできるようになるという。

「STiH205」では、従来製品の「STi7105」より30~50%高い性能を有しながら、最終機器のサイズおよびコストを低減することが可能となった。これにより、ブロードキャストやOTT(Over-The-Top)マルチメディアサービスを屋外でも楽しむことが可能な小型・低価格の携帯型STBが実現できるという。

機能面では、L2キャッシュを256KB、スタンバイコントローラ、Ethernet PHYを内蔵する他、リサイズ、インタレース解除、画質改善の映像各種機能、マルチコンパートメントセキュリティを搭載する。また、低いLMI(Local Memory Interface)周波数で動作し、一部アプリケーションにおける部品点数と消費電力のさらなる削減に寄与するという。

なお、パッケージは23mm角のBGA。現在サンプル出荷中で、2013年1月に量産を開始する予定。

23mm角のセットトップボックス(STB)向けSoC「STiH205」