トーハンは9月3日、デジタルコンテンツの店頭販売システム「c-shelf(シーシェルフ)」を開発したことを発表した。12月から全国の取引先書店へ提供を開始する予定で、読者は書店の店頭で電子書籍を購入できるようになる。

電子書籍の先進国とされるアメリカでは、電子書籍購入者の多くが店頭で本を選んでおり、書店が電子書籍のショールームのような役割を果たしているという。このような現状を受けて同社は今年4月からシステム開発に取り組み、c-shelfを完成させた。

c-shelfは、Web上の仮想棚に格納されたデジタルコンテンツを、店頭で販売するシステム。読者は店頭レジで代金の決済を行い、Webサイトから電子書籍をダウンロードできる引換券を受け取る仕組みになっている。なお、利用者の利便性向上のため、デジタルコンテンツやc-shelf導入店の検索サイトも用意される。

c-shelfの運用フロー

c-shelfは、インターネットに接続可能なPC、カラープリンターなどの既存インフラで基本運用ができ、ダウンロード引換券の発行管理機能のほか、オリジナル販促チラシなどの店頭販促ツールの作成機能や、売上情報の分析機能なども備えている。

同社は初期導入店数として約3000店舗を予定しており、将来的にはオーディオブックや電子新聞、音楽や映像・ゲームなどの販売も視野に入れているという。