セイコーエプソンは、産業用インクジェットデジタル捺染印刷機のエントリーモデル「SurePress FP-30160」を開発し、2013年1月から販売を開始すると発表した。価格は1,500万円(税別)。

産業用インクジェットデジタル捺染印刷機「SurePress FP-30160」

同製品は「モナリザ」と同等の高画質・印刷安定性を有しながら、小型化・軽量化(モナリザ比:体積約1/2、重量約1/3)したもの。「高画質印刷」、「小ロット短納期印刷」、「低コスト印刷」、「環境負荷の少ない印刷」など捺染(なっせん)における市場ニーズを満たし、小ロット捺染印刷の受注増加と利益創出を支援する。この新製品にはエプソンが独自に開発した360dpi高密度「MicroPiezoTFヘッド」を、捺染印刷機としては初めて搭載。本ヘッドから1秒間に1ノズルあたり4万発ものインク吐出が可能なことに加え、インクドットの着弾精度と吐出速度を高めたことで、高画質と高生産性を両立するとのこと。

この機種に使用する捺染インクとして、狙った発色と確実な色定着を実現するエプソン純正品を用意した。産業用インクジェットデジタル捺染印刷機「モナリザ」とデータの互換性があるため、「モナリザ」では量産を行い、同機種ではサンプル・小ロット生産を行うなど、両機を組み合わせることでさらに効率的な生産体制の構築が可能となる。

また、シンプルな機構と操作性、優れたメンテナンス性を持つ本機に加え、生地の前後処理やデザイン面のコンサルティング・サービスも提供することで、捺染業における業務効率化・コスト削減・環境負荷低減を実現するデジタルワークフローへの移行を総合的に支援。さらに、エプソンの「省・小・精の技術」により、描画部からベルト搬送部、生地送り、仮乾燥、巻き取り装置までの小型化・軽量化・低価格化と、毎時35平方メートル(540×720モード)の高速プリントを実現したという。