ヴイエムウェアは8月28日、クラウドインフラとその管理のための包括的なソリューションを発表した。発表されたものの中心となる「VMware vCloud Suite 5.1」は、仮想化、クラウド インフラ、クラウド管理を1つのパッケージに統合した、「Software-Defined Datacenter」(ソフトウェア定義のデータセンタ)を実現するソリューション。「VMware vCloud Suite 5.1」の市場想定価格は、1プロセッサあたり62万5,000円から。
「Software-Defined Datacenter」は、すべてのハードウェアのリソースを抽象化・プール化し、個別のアプリケーションに必要なリソースを自動的に割り当てることができる。
「Software-Defined Datacenter」を利用するユーザーは、仮想化されたコンピューティング、ストレージ、ネットワーク、セキュリティなどのリソースを、他のリソースとは論理的に隔離された自社の仮想データセンタとして運用することができる。
「VMware vCloud Suite 5.1」には、仮想化、Software-Defined Datacenterサービス、ポリシーベースのプロビジョニング、災害復旧、アプリケーション管理、システムの運用管理など、クラウドインフラを構築、運用、管理するためのコンポーネントが含まれている。
VMware vCloud Suiteの基盤であるVMware vSphere 5.1は、最大で64の仮想CPUを持つVMをサポートし、VMware vMotionを強化し、共有ストレージを必要としないVMのライブマイグレーションを可能にした。またVMware vSphere 5.1には、VMのバックアップとリカバリを行える新製品VMware vSphere Data Protectionが含まれているほか、災害対策のための VMware vSphere Replication、そしてVMのセキュリティを実現するVMware vShield Endpointが含まれている。
そのほか、VMware vSphere 5.1では、分散仮想スイッチ(VMware vSphere Distributed Switch)の機能も強化し、分散仮想スイッチあたり500までのホストがサポートされるほか、ネットワークの健全性チェック、構成のバックアップ リストア、ロールバックなどの分散仮想スイッチの新機能を使うことで、仮想ネットワークの展開、管理、トラブルシューティングが簡素化される。さらに、VMware vSphere 5.1は、SR-IOV(Single-Root I/O Virtualization)をサポートしており、低遅延が必要なアプリケーションのためにネットワーク性能を最適化することができる。