日本HPは8月28日、アプリケーション開発ソリューションのモバイル対応機能を強化・拡張し、あわせて、自動性能テストツールの新バージョンである「HP LoadRunner 11.5」を9月1日に発売すると発表した。同製品の価格は、1,072万円(税別)。

今回の機能強化・拡張では、自動機能テストツール「HP Unified Functional Testing」とサードパーティ製品との連携によるモバイルアプリケーション対応、モバイル対応機能を強化した自動性能テストツールの新バージョン「HP LoadRunner 11.5」のリリース、アプリケーション脆弱性の静的コード解析ツール「HP Fortify Static Code Analyzer(SCA)」のiPhone/iPadのアプリケーション対応などが行われる。

「HP Unified Functional Testing」は、アプリケーションの機能テストを自動的に行うソフトウェアで、サードパーティのテストソリューションと連携を実現したことにより、ユーザーは繰り返しの多いモバイルアプリケーションの機能テストに要する工数を削減できる。また、モバイルアプリケーションに対するユーザーの操作をソフトウェア的にエミュレートする「M-eux」と連携させることにより、スクリプト化したユーザー操作で同じテストを何度でも繰り返すことも可能。

「HP LoadRunner」は、アプリケーションのパフォーマンスを予測する負荷・性能検証ツールで、新バージョンでは、モバイルアプリケーションの性能テストを実現する新機能として「Mobile TruClient」機能と「Mobile Applications」機能が搭載されている。

「HP LoadRunner」

「Mobile TruClient」は、ブラウザ上で稼働するモバイルアプリケーションのユーザーインタフェースを記録することにより、負荷テスト用のスクリプトを作成することができ、「Mobile Applications」は、通信トラフィックを記録してスクリプトを生成する方法で、ブラウザベースおよびネイティブのモバイルアプリケーションのテストに利用することができる。

また、新機能として、代表的なLAN、WAN環境におけるパケットロスや遅延などの平均データを基に、実際の回線速度をシミュレーションすることができる「回線速度シミュレーション」と、遅延、パケットロス、回線帯域など、WANで発生するネットワーク品質事象を生成する「回線品質シミュレーション」を提供する。

「HP Fortify SCA」は、ソースコードを静的に解析してアプリケーション脆弱性を発見・可視化するツールで、今回、モバイル対応機能を拡張し、iPhone/iPadのアプリケーション開発に利用されるObjective-Cのソースコードについても静的コード解析を可能にした。