パナソニック デバイス社は、スマートフォンやタブレットPC、ノートPCなどの電源向けに、高放熱かつ超小型、高効率なパワーMOSFET「FJ3P02100L/FK3P02110L/FK3P03240L」を発表した。
パッケージサイズと放熱特性はトレードオフの関係にある。小型品は部品の実装密度を上げることが可能だが、放熱特性が悪く、部品の実装密度を下げるための熱分散設計が必須となる。また、高放熱特性品は高密度実装が可能だが、高放熱特性を保つためにパッケージサイズが大きくなってしまう。このため、どちらも部品の実装面積が増大するという課題があった。
同製品は、超小型・高放熱の新パッケージPMCPを採用することで、従来比46%の小型化と従来比67%の低背化に加え、最大5%の放熱特性向上を達成。パワーMOSFETの小型・高密度実装を可能にすることで、機器の電源の小型・薄型化に寄与するという。また、ロードスイッチとして多用可能となるため、細やかな電源供給制御を行うことで機器の低消費電力化が図れる。
また、ゲート電圧で、電流のオン・オフを制御するパワーMOSFETは、一旦電流がオンになれば抵抗とみなすことができる。電流をより多く流すためには抵抗を小さくする必要がある。また、抵抗の値はセルの大きさによって変わるため、同じセルサイズで比較した場合のオン抵抗を従来比で47%削減した。これにより、電流オン時の損失を大幅に低減でき、バッテリーの長時間駆動ならびに機器の低消費電力化に繋がるという。
なお「FJ3P02100L/FK3P02110L」は2012年10月より、「FK3P03240L」は2013年3月より量産を開始する。
仕様は以下の表の通り。