Analog Devices(ADI)は、ケーブル長300mを実現するのと同時に、広帯域イコライジング機能、低消費電力を特徴とする集積差動トリプルレシーバ付き可調ケーブルイコライザ「AD8122」を発表した。
同製品は、高解像度のアナログビデオ配信システム向けに設計されており、最長300mのケーブルで16mV rmsの低ノイズ、1%の振幅精度まで70nsの短セットリング時間、60MHzまでフラットな広帯域性能を実現。これらにより、優れた画像鮮明度と写像性を保ちながら、UXGAおよび1080pビデオを長距離にわたり伝送することができる。また、集積可調低域通過フィルタ(LPF)がボード面積を最小化し、画像品質最適化の設計時間を短縮できる。消費電力は0.93Wと競合製品に比べて13%低減した。用途としては、KVM(キーボード/ビデオ/マウス)スイッチ、電子看板、プロ向けビデオ映写/配信などに適しているという。動作温度範囲は-40~+85℃。
なお、パッケージは40ピンLFCSP。価格は1000個受注時で9.90ドル。すでに出荷を開始している。この他、関連製品ではCat-5ケーブルエクステンダーシステム上への高精度アナログビデオ実装向けに、ビデオ遅延線「AD8120」やトリプル差動ドライバ「AD8146/7/8」などもラインアップしている。