東京エレクトロン(TEL)は8月13日、半導体洗浄装置を手掛ける米FSI InternationalをTELの米国子会社が現金による株式公開買い付けおよびそれに続く現金を対価とする合併により買収することで基本合意に達したことを発表した。
同合意内容に基づき、TELはFSIの発行済み普通株式の総数を総額2億5250万ドル(一株あたり6.20ドル)で取得することとなる。この買い付け価格は、2012年8月10日付のFSIの普通株式の終値に対して53.5%のプレミアムを加えた価格で、すでに両社の取締役会において承認されており、FSIの取締役会も自社株主に対して公開買付けに応じることを推奨しているという。
公開買い付けの終了はFSIの発行済み株式総数の50%超(完全希薄化ベース)の応募があること、また必要な規制当局の承認が得られること、米国Hart-Scott-Rodino法が定める待機期間が終了することなどを含む一般艇な前提条件の充足が必要となる。もし合意内容に基づき、公開買付けで100%の株式買い付けができなかった場合、両社は公開買付け終了後に、TELの買収子会社を消滅会社、FSIを存続会社とする現金合併を行うことでFSIをTELの米国子会社の完全子会社とする予定だという。同取引は2012年末までに終了する見込みで、買収資金はTELが保有する現金を充当する予定だという。
なお、TELではこれまでも洗浄装置を手掛けてきているが、FSIのプロセス技術は補完的な関係にあり、それを組み合わせることで従来以上の競争力のある製品ラインアップを取りそろえることが可能になるとしており、これにより今後予想される様々な技術的課題に対して、付加価値の高いソリューションを将来にわたって幅広くカスタマに提供することが可能になると説明している。