IDC Japanは8月8日、国内製品別IT市場2012年第1四半期の実績、および最新の景気動向などに基づき2012年から2016年の市場予測を発表した。
これによると2011年の国内IT市場規模は13兆1,665億円、前年比成長率は0.9%減。国内IT市場に通信サービス市場を加えた国内ICT市場は24兆5,656億円、前年比成長率は0.7%減。2011年の国内景気は、大震災や電力不足、欧州財政問題の影響、タイの洪水などによって低迷したことに伴い、国内IT市場、国内ICT市場はともにマイナス成長となった。
これに対し、2012年は電力不足が続くが、復興財政支出や金融緩和、エコカー補助金などによって景気が浮揚し、それに伴い国内IT市場、国内ICT市場はともにプラス成長となると、同社では見ている。2012年の国内IT市場規模は13兆4,691億円、前年比成長率を2.3%、また、2012年の国内ICT市場規模24兆8,874億円は、前年比成長率を1.3%と予測されている。
国内IT市場の2011年から2016年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は0.7%、国内ICT市場のCAGRは0.3%、2016年の国内IT市場規模は13兆6,463億円、国内ICT市場規模は24兆9,410億円と予測されてりう。
同社は「2016年にかけて、ITサービス、パッケージソフトウェア、タブレット&電子書籍リーダー、企業向けストレージ、スマートフォンの各市場が国内IT市場全体の拡大をリードする。通信サービス市場は、固定網データ通信サービス、移動体データ通信サービスの各市場が拡大するが、固定網音声サービスと移動体音声サービスの各市場が縮小するため、通信サービス市場全体としては2016年に向けて縮小する」と分析している。