Q&Aサイト「OKWave」を運営するオウケイウェイヴは8月7日、日本マイクロソフトと共同で、商品を中心としたショッピングSNS「myFave(マイ・フェイブ)」を、日本マイクロソフトが運営するポータルサイト「MSN」内に8月8日グランドオープンし、一般ユーザーに公開すると発表した。myFaveは、6月中旬より招待制でプレオープンしていた。
「myFave」は、ショッピングに特化したSNSで、登録したユーザーは、自分で撮影した写真と、気に入ったショッピングサイトの商品写真を混在させて、「コレクション」と呼ばれる商品紹介ページを作成できる。他のユーザーは、気になるユーザーのフォロー、コメント、商品や「コレクション」のレコメンドを投稿でき、Facebookの「いいね!」ボタンに相当する「Fave」ボタンもある。
閲覧したユーザーが、コレクションで紹介されている商品を購入する場合は、その商品写真をクリックすると、連携しているショッピングサイトに飛び、商品を購入できるしくみだ。決済等の購入手続きは、各ショッピングサイトでの通常の方法で行う。
ビジネスモデルは、CPC(Cost Per Click)で、クリック数に応じた対価を両社が得る仕組みだ。なお、商品を紹介したユーザーへの対価のフィードバックは、現在、予定していないという。
連携しているショッピングサイトは、Amazon.co.jp、ELLE SHOP(ハースト婦人画報社)、ShopStyle(Sugar Inc.)、イマージュネット(イマージュ)、エプソンダイレクト、ショップチャンネル(ジュピターショップチャンネル)、 セシール、ディノス、ベルーナ、ベルメゾンネット(千趣会)、 ライスフォース(アイム)、楽天市場、ユナイテッドアローズ オンラインストアで、今後拡大する予定。当面は、女性を主なターゲットとする予定だという。
会員登録は無料だが、Windows Live ID、Twitter、Facebook、mixiのいずれかのアカウントが必要で、TwitterとFacebookについては、投稿BOX内の共有設定により、myFave上のつぶやきを各サイトに反映させることが可能だ。
各社の役割は、マーケティングを日本マイクロソフトが行い、開発と運営をオウケイウェイヴが行う。両社の連携は、2006年にマイクロソフトの製品に関するQ&AをOKWave上でスタートさせたことから始まり、2008年には、米Microsoftがオウケイウェイヴに出資している。
myFaveを開始した理由を、オウケイウェイヴ 代表取締役社長 兼元謙任氏は、「ソーシャルの1つの流れとして、商品に特化したSNSが1つのトレンドになっており、OKWaveにおいても、物に対するQ&Aが多く、われわれも以前から参入したいと思っていた。EC市場は3兆円の規模があり、ここ数年間で10倍に伸びている。ソーシャルにおいて、こういう部分を考えていくのは必要不可欠だ」と述べた。
また、日本マイクロソフト 業務執行役員 MSN統括本部 エグゼクティブプロデューサー 儲俊祥氏は、「マイクロソフトはMSNを10年以上運用しているが、MSNをスタートした当初は検索、メール・チャット、情報というのが3つの柱だった。しかし、最近のポータルサイトは、SNSの普及などによりユーザーニーズも変化している。今回、新しいサービスを始めることによって、コミュニケーション、インフォメーション、ソーシャルの3つの柱ができあがる。MSNのユーザーにおいては、買い物に対するニーズが高い。ただ、通常の買い物サイトを提供しても面白くない。myFaveでは、まったく新しいお買い物体験を提供したかった。myFaveは、ソーシャル、買い物する楽しさ、新たな発見を掛け合わせたサービスだ。通常の買い物であれば、Amazonや楽天で十分だ。しかし、友達どうしでコミュニケーションを取りながら買い物すれば、新しい発見があり、満足度を高めることができる」と、myFaveの狙いを語った。