法務省は8月6日、IC旅券(パスポート)に搭載された顔写真を利用した顔認証による自動化ゲートを用いた出帰国審査の実証実験を成田空港および羽田空港で開始した(成田空港の第1PTB北側及び第2PTB・L側の出国審査場は除く)。
同省は、現在の自動化ゲートでは「事前の登録が必要なこと」「各審査場に自動化ゲートが1台しかないため混雑時や機器の障害時に待ち時間が生じていること」などが問題点として指摘されており、日本人旅行者を対象に新たな自動化ゲートの実証実験を行うことで、今後の導入の可否を検討するとしている。
実証実験は3種類行われる。8月6日から8月19日にかけては「顔認証技術を用いた出帰国審査」が行われる。審査の流れは、「自動化ゲートにパスポートを読み取らせる」「顔写真の撮影」「顔照合の実施」「審査完了」となっており、事前登録は不要。今回は実験であるため、自動化ゲート通過後に通常の出帰国審査を受ける必要がある。
8月13日から9月2日にかけては「顔認証技術・指紋認証技術を用いた出帰国審査」が行われる。出国時の審査の流れは「自動化ゲートにパスポートを読み取らせる」「指紋情報の提供」「 顔写真の撮影」「顔照合の実施」「審査完了」、帰国時の審査の流れは「自動化ゲートにパスポートを読み取らせる」「指紋情報の提供」「 顔写真の撮影」「顔・諮問照合の実施」「審査完了」となっている。
9月17日から9月30日にかけては、「現在導入されている指紋認証技術を用いた自動化ゲートを複数台設置した場合の出帰国審査」が行われる。この実験で自動化ゲートを通過する際は、事前の利用者登録が必要となる。
成田空港の出実験実施時間は、出国が9時から13時、帰国が14時から18時、羽田空港は7時から21時となっている。