KDE Software Compilation

KDE開発チームは8月1日(米国時間)、当初のリリーススケジュールどおり「KDE Software Compilation 4.9」を公開した。KDEは数多くのLinuxディストリビューションで採用されているUnix系OS向けの統合デスクトップ環境。ワークスペース、プラットフォーム、アプリケーションセット、開発環境などが揃っており、PCからモバイルデバイスまで幅広く対応している。

KDE 4.9はコアコンポーネントに対して改善が実施されたバージョン。主なハイライトは次のとおり。

  • ファイルマネージャ「Dolphin」の改善
  • ターミナルエミュレータ「Konsole」の改善
  • ウィンドウマネージャ「Kwin」の改善
  • アクティビティの統合
  • パフォーマンスの向上およびバグフィックス

Dolphinには[戻る]および[進む]ボタンが新たに追加されており、レーティングやタグ、画像、ファイルサイズ、作成者といったメタデータの表示やメタデータを利用したグループ分けやソートが行えるようになった。また、ファイルマネージャからバージョン管理システムを操作できるよう新たにMercurialプラグインが追加されている。

Konsoleには選択したテキストをWebで検索できる機能やフォルダをKonsole上にドロップした時にディレクトリの変更が行えるメニューなどが追加された。KWinにはウィンドウスイッチャ固有の設定が行えるようになっており、DolphinやKonquerorといったアプリケーションとリンクできるようアクティビティの統合も実施されている。

KDE 4.9ではその他にもドキュメントビューワ「Okular」やKDE標準の音楽プレーヤ「Juk」、チャットクライント「Kopete」、PIMスイート「Kontact」、学習ツール「KDE Education」といったKDEアプリケーションに対しても改良が加えられている。