凸版印刷は8月2日、米国テキサス州ラウンドロックにICチップとアンテナを実装したインレットを製造する新工場が竣工し、8月上旬より本格的な生産を開始すると発表した。
同社は、2005年には米国国防総省のIDカード発行用に「CP400-II」を納入するなど、いち早くICカードの将来性を見据えIDカードビジネスの実績を積んできた。近年、米国では、クレジットカードや身分証明書などのセキュリティ強化のため、カードのIC化が進んでいる。今後、需要拡大が見込まれる米国市場でのIDカードなどのセキュリティ製品に対応するため、新工場を設立した。
新工場では、これまで培ってきた製造ノウハウをもとに、インレットの製造から検査、梱包までの工程管理を全自動でできる一貫ラインを構築。これにより、大量生産と省人化を実現した。さらに、セキュリティ商材の製造に必要となる国際セキュリティ評価基準ISO/IEC15408 EAL4+に準拠したセキュリティ体制を完備した。
製造設備への投資額は約10億円。政府ID向け製品のインレットで年産1000万枚以上を計画している。