Texas Instruments(TI)は、デジタルリアルタイム制御アプリケーションの検討・実験から試作への移行をより容易かつ効率的にするPiccolo 32ビットマイコン「TMS320F2802x」を搭載したC2000 LaunchPad評価キット「LAUNCHXL-F28027」を発表した。
同キットは、同社のLaunchPadエコシステムの1つで、モータや照明、電力変換などのデジタル制御アプリケーション向けのリアルタイム制御技術の評価を行うために必要なデバイスやエミュレーション機能、ソフトウェアをすべて包括したモジュール方式の評価キットとなっている。
従来のMSP430 LaunchPadとC2000 LaunchPadを含むマイコンLaunchPadエコシステムは、現在12種類のBoosterPack拡張ボードを供給中で、柔軟性および拡張性を持つ開発ツール群となっている。今後も、追加製品が予定されており、これらのBoosterPackは、より高い機能と迅速な設計をサポートする予定となっている。例えば、今回発表されたC2000 LaunchPadと組み合わせて使用できるLED BoosterPackは、複数のストリング(直列接続構成のLED)の電流制御および調光機能などを必要とするLED照明アプリケーションに最適という。無償のソフトウェアTI controlSUITEおよび資料を使うことで、開発をすぐに開始できる他、オープンソースコミュニティを通じて、プロジェクトのアイディア共有および、成功事例とのコラボレーションができる。
また、C2000 LaunchPadには、オンボードJTAGエミュレータXDS100専用のTI Code Composer Studio IDE(統合開発環境)v5も含まれ、ソフトウェア開発を簡素化できる。
なお、「LAUNCHXL-F28027」の参考価格は17ドル、LED BoosterPackの「BOOSTXL-C2KLED」は30ドル。現在、注文を受付中。また、プラグイン互換のMSP430 LaunchPad「MSP-EXP430G2」および、静電容量式タッチパッドBoosterPack「430BOOST-SENSE1」も供給中だという。