ZigBee Allianceは、日本におけるスマートハウスの標準化に向け検討グループを結成すると発表した。
この取り組みにより、日本において、効率的なエネルギーマネジメントを可能にするスマートハウスの実現へ向け、策定中のZigBee Internet Protocol(IP)仕様、IEEE 802.15.4gの適用が評価されることになる。
2011年12月、日本の総務省は920MHz帯をアクティブ系小電力無線システム用の帯域として指定し、2012年2月には、経済産業省(経産省)がインターネットプロトコル上で動作する「ECHONET Lite」を日本のスマートハウス標準仕様として推奨した。エコーネットコンソーシアムは、ECHONET Liteの仕様において、電気機器や電子機器がホームエネルギーマネジメントシステムに繋がるためのアプリケーション(5~7層)は定義しているが、トランスポート層以下は規定していない。このため、適切な通信規格であれば、どの通信規格でも使用することができ、日本の製造業者の間では、これからECHONET Liteを使用した製品を開発していくために、グローバルな標準規格に基づいた通信方法が検討されている。
ZigBee Allianceでは、これまでにZigBee Home AutomationとZigBee Smart Energyによって、スマートハウスを実現してきたほか、802.15.4gを載せた920MHz帯ZigBeeIP上でのECHONET Liteのアプリケーション動作を評価することも予定されている。また、日本の920MHz帯に向けたZigBee Smart Energy version 2の提供も検討しており、これらの検討が完了した後、ZigBee Allianceでは、こうした機器向けに検査および認証プログラムの作成の検討を行う予定だとしている。
なお、今回の検討グループ結成においては、ZigBee SIG-JapanのメンバーであるNECエンジニアリング、沖電気工業、ルネサス エレクトロニクスなどが主導的な役割を果たしていくものと見られる。