富士ゼロックスは7月24日、顧客サービスの向上を目指し、セールスフォース・ドットコムのクラウド型アプリケーション「Sales Cloud」をベースとした国内最大規模約1万人が利用する営業支援システム「ForCus(フォーカス)」を構築し、本格運用を開始すると発表した。

同システムはこれまで同社や全国の販売会社がそれぞれ活用していた営業支援システムを統合して営業の活動情報や顧客との商談情報、取引情報などを一元的に管理し、業務プロセスを「見える化」する。

これにより、「最新の活動状況や顧客情報を共有し、本社担当営業、地域担当営業が全国均一な顧客対応を実現」、「担当営業、事業別専門営業、SEなどがより連携を強め、顧客の課題に対して最適な解決策を提案できるチーム営業力を強化し、ソリューション商談を推進」、「営業・マネージャー間の情報共有を一層緊密にして、適確なコーチングにより顧客の課題や要望の変化に迅速に対応」を実現する。

さらにこのシステムは、情報共有のツールの一つとしてセールスフォース・ドットコムの企業内ソーシャルネットワーク「Salesforce Chatter」と連係し、利用者同士をリアルタイムにつなげる。利用者は場所を選ばず顧客・営業情報にアクセスできるだけでなく、利用者同士でリアルタイムに情報を共有、コミュニケーションを図ることができるため、業務が一層効率化できる。

同社はこのシステムを、営業力を強化しお客様との接点強化/お客様満足度(CS)向上を目指すために構築し、「For Customer(お客様のために)」という思いから「ForCus」と名づけた。

既に、今年4月から富士ゼロックス・販売会社の営業、スタッフ、SEなど約8,000名に順次導入しており、7月1日から全国6社の地域統轄会社が事業を開始したことに併せて本格運用を開始、2013年3月までに対象を約1万人に拡大する。

また、このシステムは、同社の経理情報などの基幹情報システムや、顧客の声(Voice of Customer)などのデータベースと連係しており、幅広く社内外の情報を統合して、顧客の課題解決に向けたソリューション・サービスを提案・提供する活動をさらに促進する。

「ForCus」システム概要

同社はさらにモバイル対応やアジア市場を中心としたグローバルでの展開も視野に入れ、システムの拡張・展開を行う。