Silicon Laboratoriesは7月23日、同社の「EZ Radio」ファミリとして、サブギガヘルツ無線用トランシーバIC「Si4455」およびレシーバIC「Si4355」を発表した。
これまで、無線接続機能を組み込み型アプリケーションに追加するのは、複雑かつ高価で時間が掛かった。「Si4455/Si4355」は遠隔制御、自動車のリモート・キーレス・エントリ(RKE)、家庭やビルの自動化、セキュリティおよび照明制御、無線センサネットワーク、健康機器やフィットネス製品など、各種無線アプリケーションに最適な製品であり、開発者が双方向および一方向RFリンクを、性能を犠牲にすることなく容易に効率良く組み込むことができる。
283~350MHz、425~525MHzおよび850~960 MHzの周波数帯域をカバーし、+13dBmの出力と-116dBmの感度を提供。優れた域外性能(-56dBの選択性と1MHzオフセットで-61dBのブロッキング性能)を提供するため、規制基準に容易に適合するだけでなく、フィルタを追加することなくノイズの多い環境でも動作する。また、優れた無線性能を提供する一方、業界最高の低消費電力で動作。クラス最高の待機電流(50nA)、+10dBmで20mAの送信電流値、および低受信電流10mAを実現した。
また、「EZRadio」ファミリは同社の無線開発スタジオの主要構成要素として、GUIベースの構成ツール「EZConfig」を含んでいる。「EZConfig」は予め定義された構成を選ぶだけで作業できるため、ほとんどの無線設計で発生する手作業による複雑な構成が不要な他、長い無線パラメータリストを計算・確認するために必要な時間と作業を削減できる。「EZConfig」は、無線設計の知識のない開発者のために構成ウィザードもオプションで提供している。
なお、「Si4355/Si4455」はピン構成が共通なので、一方向と双方向両方のリンクアプリケーションで単一のボードレイアウトを使用することができる。パッケージは3mm角のQFN。価格は1万個購入時で「Si4355」が0.99ドルから、「Si4455」は1.19ドルから。標準の「EZR-LEDK1W」キットの価格は20ドル、「EZR-LEDK2W」は25ドル。すでにサンプル出荷を開始している。