計測機器大手Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは7月17日、分子生物学的分析用途向けに、迅速に鮮明な画像データが得られる次世代蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)プローブ「Agilent SureFISH」を発表した。

同製品は、50kb(キロベース)程度のゲノム領域の構造異常や繰り返しの多い領域における構造異常の検出が可能。競合する技術と比べて、短時間のハイブリダイゼーションで、高解像度の画像データが得られる他、American College of Medical Geneticsが定める細胞遺伝学的検査向けガイドラインに準拠した分析法を採用している。

米国テキサス州シダー・クリークにある同社の施設は、米国食品医薬品局に、医療機器製造施設として登録されており、同施設で製造される「Agilent SureFISH」は第1種特定検体試薬(Class I Analyte Specific Reagents)となっている(日本国内では研究用としてのみ販売)。また、Quality Standard Regulationsおよび現行のGood Manufacturing Practicesに基づいて製造されている。

同社では、がんなど疾患に関連する領域を含む多岐にわたるFISHプローブを提供していく予定だが、当面は様々な細胞遺伝学的研究のニーズに対応すべく、最もニーズの高い領域向けの数百種のSureFISH製品を市場投入し、今年後半には製品ラインナップをさらに拡充させていく方針。

さらに、ニーズに見合った製品を簡単に検索して探すため、新しいSureFISHウェブサイトが立ち上げられた。SureFISH染色体ブラウザには、様々なプローブが紹介されている。また、全てのプローブについて、4時間および14時間ハイブリダイズによる画像を掲載しており、購入前にプローブの性能を把握することができる。