米Applied Materials(AMAT)は7月10日(米国時間)、配線形成の課題を解決する画期的なCuリフロー技術を採用したPVD装置「Applied Endura Amber」を発表した。
今日の高密度マイクロチップには複雑な積層配線技術が用いられ、Cu配線の長さは60マイル(約100km)以上、層間の垂直接続(ビア)は100億個にもおよぶ。配線構造のさらなる微細化が進むにつれ、これらの数はさらに増加するため、配線構造に確実にCuを埋め込むことは、従来技術ではきわめて困難になっている。1Xnmノードになると、たった1つのボイドがあるだけでチップ全体が不良品となってしまうため、この問題はきわめて深刻となる。
今回、Amberに採用されたCuリフローによる埋め込み技術では、こうした形状の微細さを逆手に取ったもので、毛細管現象により、微細な構造に成膜したCuを流し込んでいく。これにより、レイアウトや形状の大小に関わらず、Cuをボトムから迅速に埋め込むことが可能となった。
Amberは、PVD装置「Endura CuBS RFX技術」を踏襲している。CuBS RFX独自の選択的PVD成膜技術により、ボトムが厚くCuのオーバーハングのない成膜プロファイルの実現しており、その後のCuリフロープロセスにも良好な結果をもたらしているという。