VMware クラウド インフラストラクチャ/管理ソリューション担当上席副社長 ラグー・ラグラム氏

ヴイエムウェアは7月11日、記者説明会を開催し、同社のハイブリッドクラウド戦略と国内におけるパートナービジネスについて説明を行った。同日、同社のパートナーであるゼネックITソリューションズがVMware vCloud Connectorを用いたハイブリッドクラウドサービスの開始を発表した。

VMware クラウド インフラストラクチャ/管理ソリューション担当上席副社長 ラグー・ラグラム氏は、同社の注力分野の1つに「すべてのアプリケーションにとって、もっと柔軟性、拡張性、効率性のよいインフラストラクチャの構築」があり、それを実現するのが同社の提供するハイブリッドクラウドだと説明した。

そして、「現在、さまざまなアプリケーションが利用されているが、従来型アプリケーションと新たなクラウドアプリケーションに分類できる。クラウドプロバイダーとして成功するには、両方のアプリケーションをカバーできる必要がある」と同氏。

同社はこうした従来型アプリケーションとクラウドアプリケーションのための戦略として、これらのアプリケーションをサポートできるプラットフォームを提供している。ハイブリッドクラウドを実現する際、パブリッククラウドの提供はパートナー「vCloud Datacenter Services」のインフラストラクチャを利用する。国内でvCloud Datacenter Servicesパートナーに認定されているのは、ソフトバンクテレコム1社のみだ。

ハイブリッドクラウドを実現するためのVMwareのフレームワーク

同氏はハイブリッドクラウド戦略の一環として、7月4日に発表したクラウド管理ツールベンダー「DynamicOps」の買収を紹介した。この買収により、同社は複数のハイパーバイザー、パブリッククラウドを統合管理できる環境を提供するという。

現在、パブリッククラウド市場では、トップのAmazon Web Servicesと同社のインフラをベースとしたベンダー陣がシェアを分けているとして、同氏は同社のパブリッククラウド市場におけるプレゼンスの拡大をアピールした。

ヴイエムウェア 代表取締役社長 三木泰雄氏

ヴイエムウェアの代表取締役社長である三木泰雄氏からは、国内のパートナービジネスの最新状況について報告があった。同氏によると、国内で、認定サービスプロバイダーパートナーは117社、VMware vCloud Poweredパートナーは5社だという。

同氏は、ハイブリッドクラウドを提供していくうえで、技術支援をしながらパートナーの数を増やすなど、パートナーとの関係を強化していきたいと述べた。

ゼネックITソリューションズが提供するハイブリッドクラウドサービス「CloudCube HybridCloud Service」は、同社が提供するIaaSサービス「CloudCube」と顧客のオンプレミス環境/プライベートクラウド環境の間で仮想マシンを自由に移動することが可能。単一の管理画面で、オンプレミス、プライベートクラウド、CloudCubeを一元管理することができる。