半導体露光装置大手の蘭ASMLは7月9日(オランダ時間)、次世代露光装置であるEUVならびに450mmウェハ対応技術の開発を加速させることを目的とした研究開発プログラムを発表した。
同プログラムでは、ASMLのカスタマを対象に最大25%の小規模投資が可能となっており、IntelがASMLの発行済み株式の10%を17億ユーロ(約21億ドル)で購入すること、ならびにその後、5%の発行済み株式を追加購入(8億3800万ユーロ、約10億ドル)することを発表している。
また、Intelは8億2900万ユーロ(約10億ドル)の資金提供を確約しており、これにより450mmウェハ対応技術ならびにEUV露光技術の開発が約2年前倒しすることを支援するとしている。
プログラムは2段階に分かれており、第1段階として450mmウェハ製造装置の開発と納入の早期実現を支援するため5億5300万ユーロ(約6億8000万ドル)の研究開発資金を提供するほか、第2段階は、ASML株主の承認を得ることが必要となるが、EUVの早期実現に重点を置いた研究開発に2億7600万ユーロ(約3億4000万ドル)の資金提供が行われる予定。
これにより、IntelはASMLの発行済み株式を合計で15%保有することになり、株式投資の総額は25億ユーロ(約31億ドル)となる。また、今回の合意内容の一部として、IntelはASMLの450mmウェハとEUVの開発・製造装置に対する前払いの発注契約も結んでいるという。
なお、第一段階、第二段階ともに、規制当局の承認を含めた通常の完了条件が求められることから2社ともに、第一段階、第二段階の手続きは、2012年第3四半期の株主投票の後に完了するものとの見込みを示している。