米Facebookと米Yahoo!は7月6日(米国時間)、係争中の特許訴訟について和解に達したことを発表した。両者はまた、コンテンツ配信で戦略的提携を交わしたことも明らかにした。敵対から提携と関係が180度変換した背景には、Yahoo!で暫定CEOを務めるRoss Levinsohn氏の方針が大きいと思われる。
Yahoo!が10件の特許侵害を主張してFacebookを提訴したのは2012年3月のこと。その後、FacebookはYahoo!を反訴し、2社は特許問題で正面衝突した。Facebookはその間、米IBMと米Microsoftから特許を取得し、攻防の構えを強化していた。
今回2社はお互いの特許訴訟について、特許クロスライセンス契約で和解に至った。期間は複数年、金額など詳細は公開されていない。同時に、自社サイト上でのコンテンツや広告配信についても提携した。Yahoo!のメディアイベントコンテンツのFacebookユーザー向け提供などが含まれるという。
Yahoo!がFacebookを提訴した際にCEOを務めていたScott Thompson氏は5月、学歴詐称問題により解任。その後Livinsohn氏が暫定CEOを務めている。特許問題の和解はLivinsohn氏の方針で、就任直後からFacebookと和解に向けて話し合いを持ったことがAllThings Dなどの米メディアにより報じられていた。