チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは7月6日、DDoS攻撃専用のアプライアンス「DDoS Protector」と、ボット対策を標準装備した脅威対策アプライアンスを発表した。

脅威対策アプライアンス

同社は、ユーザー環境に合わせ、必要なセキュリティ機能を組み合わせて導入できるモジュール型のソフトウェア「Software Blade」を提供しているが、その数は30以上ある。今回発表した脅威対策アプライアンスは、Firewall、VPN、Mobile Access、Identity Awareness、Advanced Networking、Acceleration & Clusteringのほか、ボット対策用「Anti-Bot Software Blade」、マルウェア対策用の「Antivirus Software Blade」、「IPS Software Blade」、および「URL Filtering Software Blade」を標準搭載する。

4つのSoftware Bladeを標準でバンドル

代表取締役社長 藤岡健氏

同社 代表取締役社長 藤岡健氏は、「日本の企業は、機能ごとにアプライアンスを導入するため、箱がどんどん増えていくという悩みがあるが、今回の製品では、1つの製品で複数機能をサポートしており、コストを抑えて導入できる」と、今回の製品を発表した背景を説明する。

ラインナップには、Check Point 4809/12209/12409/12609の4つがあり、価格はそれぞれ456万円、571万円、840万円、1,061万円で、Check Point 4809は、冗長構成時の2台目購入の場合は、365万円となる。

脅威対策専用のアプライアンスのラインナップ

「DDoS Protector」

DDoS攻撃とは、トラフィックを増大させてネットワークを過負荷状態に追い込み、ネットワーク・サービスを妨害または無効にしようとする試みを指す。

DDoS Protector 12412

DDoS攻撃対策機能は、同社のFirewallやIPS Software Bladeにも組み込まれているが、「DDoS Protector」は、より高速な処理が求められるキャリア・ISP、金融、ネットワークビジネスなどを営む企業を主なターゲットとしている。処理遅延は60マイクロ秒未満で、最大12Gbpsのスループットを実現し、最近増えつつある、アプリケーションレイヤの攻撃にも対応する。今回の製品はRadwareと共同開発されたものだ。

「DDoS Protector」の特徴

また、新製品は同社のサービス「ThreatCloud」に対応しており、ネットワークから収集したリアルタイムのセキュリティ情報(ボット発見を目的として分析された2億5,000万件以上のアドレス、450万件以上のマルウェア・シグネチャ、30万件以上のマルウェア感染サイト)をアプライアンスに随時配信し、新しい攻撃に迅速に対応できる。

「ThreatCloud」

DDoS Protectorアプライアンスは、ファイアウォールの内側に配置され、メインのセキュリティ・ゲートウェイに到達する前にDDoS攻撃によるトラフィックを排除する。

ラインナップには、スループットが500Mbpsの506から、12Gbpsの12412まで7機種あり、価格は506が304万円、スループットが1Gbpsの1006が440万円、2Gbpsの2006が736万円、3Gbpsの3006が1,104万円、4Gbpsの4412が1,440万円、8Gbpsの8412が2,080万円、12Gbpsの12412が2,720万円となっている。

「DDoS Protector」のラインナップ