静岡県立大学 国際関係学部とradikoは7月4日、音声・点字モバイル端末でラジオが聴ける視覚障害者向けの「radiko.jp」アプリを共同開発したことを発表した。エクストラが発売している視覚障害者向けの音声・点字モバイル端末「ブレイルセンス」シリーズの専用アプリとなる。

ブレイルセンスシリーズは、点字キーボードによる各種操作が可能で、点字ディスプレイ表示と音声読み上げ機能を備える端末。文書や電子メールの作成、Webの閲覧、デジタル録音図書(DAISY図書)や音楽の再生などが可能で、電子辞書やGPSナビ、FMラジオも搭載している。従来のブレイルセンスシリーズでもFMラジオの受信は可能だったが、電波受信状況によっては音質が低下してしまう問題があった。

ブレイルセンスU2

ブレイルセンスオンハンド

radiko.jpは地上波ラジオ放送をストリーミング配信するサービス。電波状況の影響を受けないことから、ブレイルセンスでradiko.jpを利用したいと視覚障害者から強い要望を受けていた。「そうした要望に応えたいという静岡県立大学国際関係学部石川教授の熱意にradikoが賛同し、今回の共同開発に至った」のだという。

同アプリは点字キーボードによる操作や、テキスト情報の音声読み上げや点字表示に対応しており、現在販売中の「ブレイルセンスU2」と「ブレイルセンスオンハンド」にプリインストールされる。アップデートはエクストラのWebサイトから行うことができる。