独立行政法人・防災科学技術研究所(岡田義光理事長、防災科研)は、全国で運用している3種類の地震観測網で捉えた地震情報がリアルタイムで分かるインターネット上のサイト「防災地震Web」(http://www.seis.bosai.go.jp/)を2日から開設している。観測情報は常に自動更新されているので、いつでも日本列島の地震の「今」の情報を確認できるという。
防災科研が展開しているのは、微弱な振動を高精度で計測できる地震計を全国約800地点の深井戸に配置した「高感度地震観測網(Hi-net)」、さまざまな周期の揺れを計測できる地震計を全国約70地点の硬い岩盤内の横坑に配置した「広帯域地震観測網(F-net)」、地震被害をもたらす強い揺れまで計測できる地震計を島しょ部を含めた全国約1,000地点に配置した「強震観測網(K-NET/KiK-net)」(KiK-netはHi-netとともに地震計を深井戸に配置した観測網)。
これら3種類の観測網データを基に、「防災地震Web」では最新24時間以内に発生した地震の震源分布(5分更新)、現在の日本列島の揺れを示す強震モニタ(2秒更新)を表示しているほか、Hi-net とF-netのデータを利用して、最近発生した比較的大きな(震度4以上の)地震についての震源位置、規模(マグニチュード)、震源メカニズムを自動推定する「AQUAシステム」の結果(1分更新)なども表示している。さらに詳細な情報を得たい場合には、「地震観測網ポータル」(http://www.seis.bosai.go.jp/seis-portal/)から観測網データや研究成果などにアクセスできる。
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