日立製作所は、物理的なネットワーク構成に依存せず、柔軟かつ効率的なネットワーク環境の構築を実現するネットワーク仮想化ソリューションの提供を7月3日から開始すると発表した。

同ソリューションの提供にあたり、日立は米国Niciraと同社のネットワーク仮想化ソフトウェア「ネットワーク仮想化プラットフォーム(Network Virtualization Platform)」(以下、Nicira NVP)に関する販売代理店契約を締結した。Nicira NVPは同ソリューションで活用される。

Nicira NVPは、SDNに基づくネットワーク仮想化を実現する方法としてオーバレイ方式を採用し、物理的なネットワーク構成に依存せずにネットワークの論理構成の柔軟な変更を可能にするソフトウェア。制御コントローラ「コントローラクラスタ」、仮想スイッチ「Open vSwitch」、物理サーバや物理ネットワークをOVS上の仮想マシンや仮想ネットワークに接続させるための「ゲートウェイ」、物理ネットワークなどのロケーション情報を管理するための「サービスノード」から構成される。

日立製作所が提供するネットワーク仮想化ソリューションのシステム構成例

同ソリューションとしては、データセンター向けに導入コンサルティングからシステム構築、保守サポートまで、ネットワーク仮想化環境の構築を支援するソリューションをトータルで提供する。Nicira NVPを活用した論理ネットワーク構築のほか、ルータやスイッチなどの物理ネットワークやサーバ、ネットワーク運用管理のためのミドルウェア製品など、日立グループの提供するネットワーク関連製品をトータルに提供し、データセンタにおける最適な仮想ネットワーク環境構築を支援する。